/dev: TFT:ギャラクシーがやってくる

近日登場となる新セット「TFT:ギャラクシー」。今回はその新しいゲームプレイ要素について紹介していきます。

来月、私たちは「チームファイト タクティクス(TFT):エレメントの目覚め」に別れを告げ、新たに「チームファイト タクティクス:ギャラクシー(仮名称)」を迎える予定です。新セットの舞台は「リーグ・オブ・レジェンド」の様々なユニバース。この「銀河間戦争」には新たなチャンピオン、特性、スキン、ボード、リトルレジェンド、そしてセット独自のゲームプレイ要素が登場します。より詳細な情報については今後数週間かけて公開していきますが、今回はまず「TFT:ギャラクシー」の新ゲームプレイ要素について紹介していきたいと思います。

はじめに:エレメントヘクスの振り返り

見出しの通りですが、本題に入る前に「エレメントヘクス」システムについて少しお話したいと思います。エレメントヘクスは、「エレメントの目覚め」で導入されたセット独自の新ゲームプレイ要素で、リプレイ性の向上、試合展開の多様化、状況に順応し続ける必要性の強化という目的がありました。また、毎試合変化するエレメントに合わせてプレイする必要があるため、定番の最強構成が生じにくくなること、そしてエレメントヘクスの出現位置を毎試合変化させることで、活用方法の熟考を促すことも目指していました。

総合的に振り返ってみると、エレメントヘクスシステムは良い試みだったのではないかと考えています。特に、「キヤナ」の存在が試合ごとにチーム構成の方向性に影響した点はうまく機能したのではないでしょうか。「マウンテン」の試合では序盤からマウンテンの特性が発動可能になるため前衛が強くなり、「オーシャン」の試合ではスキル発動が高速化して全員が「ショウジンの矛」を装備しているような状態が生じました。一方、「クラウド」の試合はスキル重視のチャンピオンがやや有利になり、「インフェルノ」の試合は普段よりも激しい展開になりました。「毎試合プレイ感覚が少しずつ変化する」…これはまさに私達が望んだことでした。

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とはいえ、このシステムも完璧ではありませんでしたし、今後に向けていくつかの教訓も得ることができました。教訓のひとつは「分かりにくさ」の問題です。エレメントヘクスの効果はアイテム枠を使います。これは戦略的なトレードオフ(3アイテム装備させるか、エレメントヘクスのために2アイテム以下にするか)を生みだすための仕様でしたが、エレメントヘクスの仕様が非常に分かりにくくなっていました(新規プレイヤーにとっては特に)。また、エレメントヘクスの効果を少し抑えすぎてしまったため、ゲーム展開に与える影響が小さくなりすぎて、「いっそエレメントヘクスを無視して位置取りを優先したほうが良い」という状況が頻発してしまいました。エレメントヘクスは非常に目立つゲームプレイ要素なので、プレイヤーが常に活用方法を考えるレベルの影響力を有しているべきなのに、現状ではその域に達していなかったのです。

これらの理由から、エレメントヘクスは「エレメントの目覚め」とともにTFTから姿を消します。そして「ギャラクシー」では得られた教訓を生かした新たなゲームプレイ要素が登場します。

「TFT:ギャラクシー」の新要素、その名はそのまま「ギャラクシー」

私たちは「チームファイト タクティクス:ギャラクシー」で導入する新ゲームプレイ要素のことを「ギャラクシー」と呼んでいます(はい、仮名称ですがクリエイティビティが爆発したネーミングです)。以下ではその仕組みについて説明していきます。「ギャラクシー」と従来のゲームルールが組み合わさる時、TFTは別の銀河(ギャラクシー!)を舞台とした別の姿を見せることになるでしょう。

たとえば「ニーコバース(仮称)」ギャラクシー。ここでは全プレイヤーが「ニーコが助ける!」を2個持った状態でゲームをスタートします。ニーコは全員に配られるので、「いつ/誰にニーコを使うか」という戦略的決断が試合を大きく左右することになります。序盤に3コスト/4コストのチャンピオンを★2にレベルアップして連勝を狙う、普段なら完成難易度の高い★3チャンピオン完成を狙う、あるいは終盤まで取っておいて5コストのチャンピオンを★2にする…戦術のすべてはプレイヤーの決断に委ねられます。

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また「4コストドラフト」(こちらも開発中の仮名称です)ギャラクシーでは、最初のドラフトラウンド(いわゆる回転寿司)に4コストのチャンピオンだけが登場します。ここでは、獲得したチャンピオンを主軸にしてチームを組む、即座に売って序盤のゴールドで有利を作る、といった選択肢が生まれてきます。相性のいい素材アイテムを持った4コストチャンピオンを最序盤から使えれば非常に強力ですが、4ゴールドあればいきなり★2チャンピオンを2体作ることも可能ですから、これも決断力が問われます。

どのギャラクシーに降り立つのかは試合開始まで分かりませんから、プレイヤーは毎回順応力が試されることになります。また、ギャラクシーは徐々に追加していく予定です。リリース時はギャラクシーが1~2種類、ノーマル戦のみでスタートする予定ですが、セット終了までには最大で10種類のギャラクシーまで増やしていきます(その一方で、宇宙の彼方へ消えていくギャラクシーが出てくることもありえます)。

宇宙は広大で、未知の存在に溢れていますからね!

ギャラクシーを生み出した理由は?

ギャラクシーの開発にはいくつかの目標を立てて臨みました。まず、戦略の選択肢が豊富にあり、同時に高い順応力が求められるようにすること。TFTの理想的な状態とは、インターネット上のガイド通りにプレイするだけでは勝てない、試合の状況に応じた順応力がモノをいう状態です。今回のセットでは、この理想の実現を目指したゲームプレイ要素の制作を重要視しました。

次に、新ゲームプレイ要素をできる限り分かりやすくすること。先述の通り、エレメントヘクスはかなりシンプルな要素だった一方で、ルールがわかりにくい側面もありました。そこで今回のギャラクシーでは、TFTをプレイするのが初めての人でも状況が理解できるように、仕組みの分かりやすさを追求しました。

そして最後に、セットの新要素に拡張性を確保すること。エレメントヘクスは良い要素だったのですが、セット2の期間中に新エレメントを追加できないことは一同残念に感じていました。しかし今回のギャラクシーには、キヤナのようにセット構造に深く組み込まれたチャンピオンが存在しないため、頻繁にギャラクシーを追加することが可能になります。今後は数ヶ月にわたって皆さんに独創的なギャラクシーをお届けしていきますので、ぜひ楽しみにしていてください。

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今セットの「成功」の基準は?

ロード画面中は「今度の試合はどのギャラクシーだろうか」とワクワクし、試合が始まったらギャラクシーに合わせた自分だけの計画/判断を楽しく重ねていく。私たちはそういう体験を目指しています。ギャラクシーごとに試合展開がガラリと変わっていき、それぞれで独創的なプレイが見られる…それこそ今セットの「成功」だと私たちは考えています。

というわけで、新セット「ギャラクシー」、どうぞお楽しみに。開発チーム一同、皆さんにすべてのギャラクシーを体験してもらうのが待ちきれません。来週には「チームファイト タクティクス:ギャラクシー」で登場する特性もいくつか紹介していきますので、ぜひチェックしてみてくださいね。